【事例紹介】旅行会社の大胆すぎる挑戦!?
- weathermarketing
- Aug 30
- 3 min read
Updated: Sep 29
背景:ドイツの冬=憂鬱な天候を逆手に
ドイツは厳寒・曇天・雨雪と続く冬が長く、旅行への関心が低下しがち。そこで旅行会社TUIは、「最悪の天気を過ごしている人こそ、本当に旅に出るべきだ!」という逆転の発想を実現すべく、「Bad Weather Vacation」というモバイルアプリキャンペーンを開始しました。

仕掛け:天気が悪ければ“スコアアップ”の参加型ゲーム
モバイルアプリがユーザーの現在位置や天気(雨・雪・風など)を取得
「天気が悪ければ悪いほどスコアが高くなる」というゲーム性を導入
1か月間で、最も「悪天候を体験した人」が豪華旅行(ドミニカ共和国行き)を獲得
Facebookアプリを通じて友人と順位を競い合うソーシャル連携機能も展開
狙い:「嫌な天気」が旅行欲を高める心理スイッチに
重苦しい天気をゲームとしてポジティブに演出
「天気の悪さを自慢できる瞬間」に変換する逆説的楽しさ
オフライン志向が強い冬期に、旅行ブランドの存在を強く印象付ける

効果と拡散:記録と体験が話題を呼ぶ
ユーザーがアプリでスコアを記録し、SNSでの拡散を誘発
公式数値は公開されていませんが、業界賞での評価や話題性は絶大
メディア露出によりTUIブランドの好感度・新鮮さを強力に印象付けた
キーインサイト:天気トリガー×ゲーミフィケーションの相乗効果
このような構造により、単なる広告ではなく「体験型プロモーション」へ昇華し、自然かつ強烈な印象を残しました。

展望と応用可能性:あらゆる業種で使える“天気逆転スイッチ”
旅行業:季節・気象へのネガティブ感情を動機に変える
飲食・娯楽:雨の日限定のクーポン提供やイベント誘導
小売・アパレル:悪天候テストで割引や体験イベントなど
ソーシャル・メディア:悪天候をハッシュタグキャンペーン化しブランディングを強化
結論:「Bad Weather Vacation」は天気をエンゲージメントに昇華させた先駆例
「最悪の天気」がネガティブ情報ではなく、参加価値として成立するポイント
リアルタイムの天気連動型広告配信
ゲーム×ソーシャル連携による熱量の創出
旅行というポジティブ体験への橋渡し
この事例は、天気を“逆説的に利用する”ことで、ブランド接触を強化し、参加者の体験によって自然な拡散まで導く戦略の可能性を示しています。現代マーケティングでも大いに参考にできる先進的な手法です。
※本記事は、以下の事例を参照・要約した内容で構成されています。






