top of page

【事例紹介】大手飲料会社、天気連動型広告でFacebook・Instagram広告効果を最大化

  • weathermarketing
  • Oct 5
  • 3 min read

Updated: Oct 6


はじめに

グローバル飲料大手 PepsiCo は、夏場の冷たいお茶市場における主要ブランド Lipton Ice Tea を対象に、天気連動型広告をFacebookとInstagramで実証的に導入。「天候ごとに人々の反応が異なるか?」という問いに対し、ソーシャル領域における広告効果へのインパクトを探りました。

ice tea

背景・課題設定

Lipton Ice Teaは屋外で楽しむ「冷たい飲料」であり、実際の購買行動は天候によって変化しやすい店頭購買型製品です。そのため、PepsiCoのデジタル広告チームは、「晴れの日だけではなく、雨の日にも反応があるのか」「異なる天候でクリエイティブの訴求ポイントはどう変えるべきか」という実験的な広告施策を展開しました。



キャンペーン戦略と実施内容

  • 目的:Facebook・Instagram上でブランド認知向上およびCTR/エンゲージメント率の改善


  • 広告配信気象条件

    • Sunny Version:リアルタイムで「晴れ」を検知し配信

    • Rainy Version:リアルタイムで雨天発生時に配信

    • Control(非天気連動):天候連動なしの標準広告も併用


  • クリエイティブ内容:晴天では「さわやかなリフレッシュ」、雨天では「雨の日にも楽しめる一杯」といった、気象状況に即したメッセージ・デザインを作成


  • 実施地域:英国の複数都市(例:Manchester, Londonなど)

ロンドン

成果とインサイト

  • 天気連動型広告(晴れ・雨特化)は、CTRにおいて非天気連動グループを上回る成績を記録

  • 雨バージョンと晴れバージョンの間で大きな差は確認されなかったが、地域指定(Manchester vs London)により成果に差が生じたとの分析もある

  • PepsiCo広告チームから「“何がユーザーに響くか”を把握する貴重な学びが得られた」というポジティブなフィードバックがあり、今後も継続的な実験へつなげる姿勢が示された



天気連動型広告の意義と強み

  1. 気候に合ったクリエイティブが可能に 

     天候状況に応じた表現に切り替えることで、「その瞬間にぴったりなメッセージ」を届けられる。

  2. ユーザー行動を理解する実証実験

     晴れ・雨・コントロールの3種類を比較することで、地域ごとの反応やエンゲージメント特性を分析可能。

  3. ROIの可能性探索

     CTR改善を確認し、今後さらに実利用や売上データへの連携精度向上が見込まれる。

飲み物を飲む人

今後の展開提案

  • 他の気象条件の導入:気温・湿度など別指標によるクリエイティブ検証

  • 地域粒度の強化:DMA単位、または市区町村レベルの広告配信気象条件へ拡張

  • マルチチャネル展開:YouTubeやTikTokなど他ソーシャルチャネルでも天気連動実験を実施

  • 売上データとの連携:オフラインでの購買への影響を測定し、より深いKPI評価へ昇華



まとめ

要点

内容

配信気象条件実験

晴れ・雨・通常の3パターンでCTR改善を確認

成果

天気連動型広告はCTRでコントロール比優位を示す

分析

都市ごとの反応差を把握し、実験設計を継続的に精緻化

展望

他気象指標・地域粒度・チャネル拡張・売上連携による次段階へ

今回の施策は、天気連動型広告の実証として、CPGや飲料業界における可能性を示す注目の好事例です。PepsiCoは得られた学びを基に、今後さらなる実験と最適化に挑戦する姿勢を示しています。




※本記事は、以下の事例を参照・要約した内容で構成されています。



bottom of page